未来をつくる3つの事業の一つに、私は「環境事業」を掲げています。金属加工を中心に行ってきた光製作所で、なぜ環境事業をやるのか。その背後にある想いをお伝えします。
私は、生き物と接したり、自然と触れ合うのが好きです。生物を育てるときも、のめり込むくらい打ち込みます。例えば、グッピーやメダカなどの飼育。愛情をもって世話し続けるので、爆発的に繁殖していきます。
生物はみんな、環境を壊すことなく、きれいに次世代へと命をつないでいます。だから私も、事業を通して環境問題を解決する一翼を担いたい。そう思っています。
これから、どんな環境事業を行っていくのか。実はまだ、ここが定まっていません。決まっているのは、2030年までに事業を立ち上げること、そして、本当の意味で持続可能な社会づくりにつながることをやりたいと思っている点です。
候補として頭に浮かんでいる一つは、一次産業、つまり農業です。環境事業というと、リサイクルや廃棄物処理といった静脈産業をイメージするかもしれませんが、私はむしろ、もっと先の未来を見据えた事業を考えたいのです。
環境問題は、調べれば調べるほど、「これはひと筋縄ではいかない」という実態が見えてきます。
例えば、ペットボトル。いま、ペットボトルの回収率は非常に高い水準にあります。ところが、回収されたペットボトルのほとんどは、再びペットボトルではなく、別の物に生まれ変わっています。ペットボトルからペットボトルへのリサイクル率は低く、新しいペットボトルを作るのに、新たな資源が使われているというのが実情です。
「だったら、ペットボトルではなく、水筒を使えばいいじゃないか」という考え方もあります。しかし、水筒を製造する工程ではたくさんの資源やエネルギーを使います。ペットボトルをつくるのと水筒をつくるのとでは、どっちが環境負荷が少ないのか、一概に判断できないのです。
電気自動車とガソリン自動車にも同じことが言えます。電気自動車はガソリンを使わないので、CO2削減に効果的だと言われていますが、実は、電気自動車をつくる行程で大量のCO2が発生します。どちらが環境にやさしい車だと言えるでしょうか。環境問題は、調べれば調べるほど、「これはひと筋縄ではいかない」という実態が見えてきます。
環境問題には、複雑な要素が絡み合っています。良かれと思って取り組んでいることが、かえって環境に負荷をかけるということもあります。
でも、だからといって、何もしないまま放置しておくと、確実に環境は悪化していきます。じゃあ、どうするのか。私は、できることからやっていくことが、ベストな道なのではないかと思っています。
決して大きなことでなくてよいと思います。小さなことでも、取り組むことによって変化が出ます。できる範囲で環境問題に取り組む。それが仕事となり、利益が出る状態になるのが理想です。
理想的な事業が何なのか、まだ分かりません。でも、お互いに知恵を出し合えば、いろいろなアイデアが浮かんでくるのではないでしょうか。
社員のみなさん、光製作所として、これからどんな環境事業を行っていくのがよいのか、ぜひアイデアをください。いっしょに考え、いっしょに事業を創っていきたいと思っています。
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