世の中がどんどん変わる中、光製作所の事業もまた、変化していく必要があると考えています。これまで培ってきた主軸の事業を大切にしながら、もっと世の中のお役に立つ企業へと進化していきたい。今回はその思いを語ります。
いま私は、光製作所の事業に大きく3つの柱を打ち立てています。一つ目はコアビジネスとなる建設車両事業、二つ目は今後の成長分野であるDX、そして三つ目は環境事業へのチャレンジです。
私たちはこれまで、フォークリフトや工事現場で使われる建設車両の部品を主に製造してきました。このうちフォークリフトは、従来のガソリン車からEV(電気自動車)へと移行が進み、全体の7割がEV化しています。一方、建設車両は、99%がガソリン車。ほとんどの工事現場には電源がなく、EV化が難しいからです。
このような状況の中、私たちが担ってきた建設⾞両分野の仕事は、⼀定量は残り続けるでしょう。しかし、今のままではなく、成⻑を遂げていかなければと思っています。
そこでこのほど、五面加工機という最新設備を新たに導入しました。これによって、付加価値の高いものづくりの体制を整えることができました。
そして、こうした最新設備やDXを生かした取引を進めながら、協力会社との関係性をしっかりと構築し、自社だけでなく他社の力をお借りしたものづくりを行う。つまり、セミファブレス化も視野に入れた事業展開を考えています。
これらと並行し、私が力を入れたいのが、環境分野の新ビジネスです。光製作所はこれから、環境問題の解決に貢献できる企業へと進化したいと考えています。その詳細については、次号でお伝えしていきます。
新ビジネスにチャレンジするにも、ベースとなるコアビジネスがしっかりしていなければ、チャレンジできません。私は、コアビジネスの足固めをするために、五面加工機の導入のほか、5S活動の推進、品質の向上、働きがいの向上、技能の継承、経営理念の確立などをテーマに掲げ、取り組んできました。
これらを実現するために最も重要なことは、全員が同じ思いで、同じ方向に向かって動くことだと考えています。私は最近、渋沢栄一の著書「論語と算盤(そろばん)」を読みました。論語と算盤を簡単に言えば、社会貢献とビジネスを両立させていくこと。そうした企業になるには、光製作所で働くすべての人が同じ目標を目指し、日々の仕事を積み上げていくことが不可欠です。
私自身も学びながら、幹部の皆さんと毎月ミーティングを開き、みんなでベクトルを合わせるにはどうしたらいいかを話し合っています。こちらから方針を打ち出したり指示するだけでなく、社員の皆さんの話を聞くことも重要だと思っています。
こうした思いを皆さんに分かっていただくのは、予想以上に難しいと感じています。しかし、なぜそう考えたのか、なぜそれをしようと思ったかを説明することで、「ああ、そうだったのか」と理解していただけると感じています。
ものづくりには、さらなる高品質が求められています。お取引先からの品質基準も年々上がっています。品質監査に合格できないことも正直あります。社員の皆さんの中には「こんなにやっているのに、まだやらなきゃいけないの?」と思っている方もいるでしょう。
でも、私は思います。ここを乗り越えたら、光製作所はすごい企業になる。いま私たちは、成長の踊り場に来ています。「光製作所はこうなりたい」という理想に向かって、どうやったら品質を上げられるかいっしょに考え行動できたら、もっともっとすごい企業になれる。それをいっしょに目指してほしいと思っています。
社員、求職者、そしてお取引先企業にもご覧いただける社内報です。
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